SNSや動画コメント欄などで繰り広げられる誹謗中傷。
それは対面で直接言われるのではなく、文字として相手に伝わっているものです。
そして、それに傷つき、自ら命を絶ってしまう方もいます。
では、なぜ「文字」だけで人を傷つけてしまうことになるのか?
今回は、その理由を考えてみようと思います。
目次
文字には感情が乗りやすい
僕は、文字には捉え方次第で、ポジティブにもネガティブにもなると考えています。
つまり、ポジティブな文字なら、相手の気持ちを前向きにできるかもしれません。
反対にネガティブな文字なら、相手を傷ついたり悲しんだりする原因になるかもしれないということです。
例を考えてみます。
このように、同じような内容を述べていても、ポジティブかネガティブかで印象が大きく変わることが分かるかと思います。
書くのであれば、ネガティブもできるだけポジティブに。
読んだ相手が傷つかない文章を心がけたいものです。
文字はその場に残り続ける
直接言われた言葉であれば、それは一瞬のできごとになりますが、文字の場合、ずっとその場に残り続ける恐れがあります。
TwitterやInstagramなどのSNS、Youtube等のコメント欄などなど。
投稿された文字は、相手が消すもしくは削除申請をしない限り、そこに残ってしまうのです。
同調効果が非常に強い
何かのできごとに対して、「否定的なコメントが多数寄せられた」と表現されることがありますが、文字には同調効果があると思っています。
ネガティブな意見が多ければ、自分もそっちに引き寄せられますし、反対にポジティブな意見ばかりであれば、自分もポジティブになります。
人間の心理かはわかりませんが、大多数の意見に対して、反対意見を述べる人は少ないものです。
攻撃的な文字を書くのは簡単
ポジティブなことよりも、攻撃的かつネガティブな文字を書くほうが簡単なものです。
その理由は、ネガティブな言葉は単語が多く、話すような感覚で吐き出せるからです。
特にSNSに慣れている方は、Twitterのように140文字など、短い文を使いこなすスキルがあり、そのなかに憎しみの限りを詰め込むこともできてしまいます。
ツイートやコメントを送信する前に、「これは相手を傷つけてしまわないか?」のように、一瞬でも良いので立ち止まって考えてみることが大切なのではないでしょうか?
読み手の気持ちを考えていない
「イライラする」「ムシャクシャする」ときに書いた文字は、極めて感情的になっていることがほとんどです。
そしてその場合は、見た人、つまり読み手の気持ちは一切考えられていないことでしょう。
送った後に冷静になり、「大変なことをしてしまった」と思っても後の祭り。
見たが最後で、相手は傷ついてしまいます。
そこまで配慮する必要があるのかと言われそうですが、感情的になっているときは、周りが一切見えていません。
文章に大切なのは、中立の立場で見比べて、読み手の気持ちを汲み取ること、考えること。
それができない人が多いからこそ、誹謗中傷という言葉が絶えないのだと思います。
書ける人は自分の気持ちを出せてしまう
人によって文章力・言語化力には差がありますが、書ける人は言葉が強力な武器になってしまいます。
文章力・言語化力がない人は、本人は書いているつもりでも、実際のところ内容がまったくなので、読み手はそこまでダメージを受けません。
しかし、スキルを持ち合わせている場合、ネガティブな内容を順序立てて書けてしまうので、文章全体からは尋常じゃないくらいの負のオーラが漂います。
そのことを自覚しておかないと、簡単に読み手を傷つけさせてしまうことにつながるので、注意が必要です。
まとめ
自分の思っていることや考えを、文字として伝えられることは、誰もが持っておくべきスキルだと思います。
しかし、使い方を考えないと、誰かを傷つけてしまう原因にもなるツールです。
使うからには責任を持って。
見た相手がどう受け止めるか。
そのことを第一に考え、感情的にならない文章を書いていきたいものです。